卓球ロボット

3次元計測装置

QuantaView卓球ロボット概要

Roxy-1は、カメラ、PCと機械アームから構成された、卓球ロボットです。PCで、動く球の認識(バックグランドから分離) -各カメラの2Dデータから球の3D軌道生成と予測 -ラケットの動くパスを計算し、随時ロボットアームに指令を送ります。 全ての計算は球が飛んでいる間に(0.3~0.4秒)完了します。アームの届く範囲内の球を打ち返すことができます。 卓球ロボットは、卓球台の端部に設置され、PCと接続されています。2台のカメラが、卓球台の上部に設けられ、やはりPCに接続されています。2台のカメラの映像はPCに送られ、PCが卓球のボールの認識、弾道の計算を行い、それに基づいた指令をロボット本体に出します。これらの動作を高速に行い、卓球ロボットは人間相手に卓球を行うことができます。

特徴1 シンプルな構成 

卓球ロボットのシステムは、上の写真のような構成(水平多関節ロボットアーム( SCARA ))で、4つのモーターと2つのアームによって4軸の自由度が得られています。リニアモーターやレールなどを用いない、シンプルな構成となっています。 また、中央に設置してクルクルと回って卓球ボールを追いかけるしぐさは、見ていても楽しい要素となっています。

特徴2 汎用PCでカメラとロボット制御を処理

対象物に依存しない検出技術になっています。検出対象が変わっても、検出工程(特徴量計算仕組み+SVM)が変わりません。シンプルのため、実装と計算コスト的には優れています。

計算効率が高い  シンプルな計算で、多種類の物体を高速で検出み

卓球ロボットRoxy-1は、特別なステレオ画像処理装置などを使用することなく、PCベースで動作します。2つのカメラは、Firewire(IEEE 1394)でPCと接続され、PC内のアプリケーションによって卓球ボールの認識、3次元座標の計算を行います。また、それらの結果に基づいた卓球マシン本体の制御も同一のPCが行っています。 640x480のVGA 60fpsのカメラを2台FirewireでPCに接続しています。それぞれのカメラで卓球ボールを抽出して、その2次元情報を取得しています。そして、同期された2台のカメラの2次元情報を基に卓球ボールの3次元座標を得ます。さらに、その3次元情報から卓球ボールの軌跡を求めて、それの基づいてロボットのアームを制御します。 PCでは、2つのIntel Xeon プロセッサー(3.2GHz)でシステムを制御し、CPUのパワーを最大限に活用するために、 Intelのインテグレーテッドパフォーマンスプリミティブ( IPPs )を、画像処理ソフトウェアのベースとして使用しています。このような高速処理の技術と近年のPCのパワー向上によって、汎用のPCを使用することができ、低コストな装置をご提案することが可能になりました。

特徴3 独自のアルゴリズムで対戦型卓球ロボットを実現

シンプルな構成のロボット部と非リアルタイム処理である汎用のPCによる卓球ロボットの実現には、さまざまな工夫をしています。卓球ボールの検出、座標の計算から3D情報の取得、そして、ボールの軌道計算、ロボット部への制御指令まで1/60sec以内に行う必要があります。また、ボールの軌跡を計算するにあたっては、もちろん空気力学的なシミュレートが必要ですが、その処理時間短縮にも独自のアルゴリズムを用いています。 現在、Roxy-1の実力は、人間の初心者を相手にラリーができるレベルですが、今後様々な技を取得させ、様々なレベルの人とラリーができることを目指しています。  
   動画1(QuickTimeMovie)          動画2(QuickTimeMovie)